桑田佳祐 MUSICMANへの道程 -ROCK AND ROLL HERO研究所-

サザンオールスターズ 桑田佳祐 最高傑作アルバム MUSICMANへ辿り着くまでの道程を,主観はできる限り排除し,桑田佳祐およびスタッフの証言を基に構成する
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癌発覚
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    20105月,自覚症状があったわけではなく,ただげっぷが頻繁に出るということで,胃薬の処方をうけた。しかし,症状は改善されず,春先に定期健診を受けたばかりではあったが,712日,念のために内視鏡検査を受けた。そこで思いがけず医師から食道に腫瘍があることを告げられる。すでに,マスコミにニューアルバムの発売・全国ツアーなどのスケジュールが発表されていたため,桑田は混乱する。

    ごく一部のスタッフ・家族にだけ自分がおかれた状況を告げる。しかし,困惑する桑田とは相反して,妻である原由子は気丈な態度で,桑田を勇気づけた。

    「原坊はそこであまりぶれなかったんですねぇ。彼女はインターネットだったり,いろいろなつてを使って,方々回ってくれて。で,僕はこんなだから,気持ちは半分虚ろな。もう,なんだかね……「虚ろなスキャット」が頭の中で鳴っちゃってるみたいな感じなの」


    その後本格的な病理検査が行われ,結果が出るまでの約一週間,桑田は押し潰されそうな心でCTスキャンの中で「ベガ」の作詞をするなど,曲作りという作業で気を紛らわしていく。その時期に作詞された「グッバイワルツ」の詞には『川に浮かんだ月にはなれず/時代に流され参ります』と,誰にでもいずれ死は訪れるという諸行無常の境地に至った,その時の心を映し出している。また「傷だらけの天使」では『へこたれてんじゃねェ!!/スガる相手はこの俺じゃなく/明日のお前さ』と無意識のうちに自分自身を励ましている。

    ごく一部のスタッフにしか,病気のことを告げず,粛々とレコーディングを続けたこの次期がもっとも辛かった時期という。

    そして,一週間後,長時間の検査と麻酔で意識が朦朧とされている中,『ステージ機戮凌道癌が告知された。ことのき,桑田は本気で自分が死ぬとは思いはしなかったが,同時にレコーディング中の作品が遺作になる覚悟をしたりと,複雑な精神状態だったようである。だが,初期ということもあり,次第に最高傑作のアルバムを完成させるという強い意志を取り戻していった。

    82日,医師の計らいにより,手術室にボズ・ スキャッグスのアルバム「 スロー・ダンサー」が流れる中,桑田は深い眠りについていった。


    ボズ・スキャッグス / スロー・ダンサー



     
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    | 新しい夜明け 癌発覚から復活へ | 03:04 | comments(0) | trackbacks(0)
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