桑田佳祐 MUSICMANへの道程 -ROCK AND ROLL HERO研究所-

サザンオールスターズ 桑田佳祐 最高傑作アルバム MUSICMANへ辿り着くまでの道程を,主観はできる限り排除し,桑田佳祐およびスタッフの証言を基に構成する
考証 ソロ活動 KUWATA BAND
0
    サザンをもし夢の中でやり直せるなら・・・

    1985年,サザンオールスターズは2枚組みアルバム「KAMAKURA」のキャッチコピー「国民待望のKAMAKURA」通り国民的バンドとなっていった。しかし巨大化したサザンオールスターズの状況に対して疑問を感じ始めていた。
    「たとえばサザンで横浜球場では超満員になるという,あらゆるバンドが夢に見るほど望むことを実際自分たちがやっているのに,“ ああ,また満員だ″ってその程度の感慨しかもてなくなった。なんかこう,恵まれすぎてるとさあ,怖いじゃない。幸せすぎて退屈みたいな。そういうのってさ,不倫の第一歩って気がするでしょ(笑)」この言葉どおりメンバーとの関係もギクシャクし始めサザンという存在を持て余し気味だった。そんな思いを感じていたその年の暮れ,MTVでパワー・ステーションを見たとき,一時的なユニットとして新たなバンドを組んで活動する方法論が閃いたという。そして1年限定の約束でKUWATA BAND が結成された。

    KUWATA BANDに求めていったものは「貧乏」,すなわちハングリー精神の回復である。サザンと同じようにマネージメント的な働きを嫌がった桑田佳祐はバンドリーダーをパーカッション今野多久郎に任せた。言い方は極端だが「趣味のバンド」というくらいのいい加減さをもったスタンスで活動を始める。サザンでは‶リハーサル″をするだけで十一トン車で機材が運ばれ,そのセッティングだけで何時間もかかっていた。しかしKUWATA BANDでは敢えてアマチュアが練習する貸しスタジオで手持ち楽器だけの“練習″からスタートした。マチュア時代のサザンが持っていた限られた音の中から生まれる瞬発力をもう一度“正しい貧乏″の中から再確認しようとしたのである。

    当時の桑田佳祐は&“世界″を意識した発言を数多くしている。「日本のミュージシャンは優秀で,残るのは表現の問題とビジネス上の処理問題だったんですね。それさえクリアーできれば将来は明るくなるはずです。」「ポツンとニューヨークに立ったときの自分の存在の気薄さ。音楽にはもっと無限の広がりがあったはずじゃないか,夢やロマンがあったじゃないか。どうしちゃったんだこれは・・・」「ロックと断ってしまった以上さあ,屁理屈ばかりじゃなくてMTVの中で動くとかそういうこと感じていかないと,俺は金髪の女と寝ましたとか外車乗って六本木に店もっているようじゃ。だからいまファンが喜ぶことの一つとしては,超ハッキリ言って海外進出もしくは外タレとの正当的なプレイしかないと思うね。」などの発言から明らかに海外進出に対する憧れを抱いていたことが想像できる。
    そして当然の流れの中,全曲英語によるアルバム「NIPPON NO ROCK BAND」が発表された。全体としてかなりハードロック色の強いアルバムであるためサウンドとして英語の方がよい,また日本語で歌うとサザンと同じになるなどの理由も英語で歌われた理由ではあるが,最大の理由は日本語で歌う限りは,その楽曲は百万人の日本人に対してだけのものであり,いわゆる鎖国状態と何も変わらない。英語という切符を使うことにより新しい可能性を模索したのであろう。しかし桑田佳祐の期待を裏切り作品の評価は,方法論だけを真似た日本人に聞かせるための音楽である,桑田の音楽は所詮ご飯にみそ汁などの批判があがるなど決して高いものではなかった。

    「KUWATA BANDで何を得たかと問われても箇条書きはできませんね。でもとにかく音楽に対する新鮮な感覚は戻ってきました。サザンオールスターズってバンドの中で嘘をついちゃいけない,イイ格好してはいけないという思いも強くなってきました。」KUWATA BANDは約束どおり一年限定で解散された。


     
    にほんブログ村 音楽ブログへ
    にほんブログ村
    | 考証 ソロ活動 | 17:23 | comments(0) | trackbacks(0)
    NIPPON NO ROCK BAND
    0
      NIPPON NO ROCK BAND
      NIPPON NO ROCK BAND

      曲目リスト
      1.SHE’LL BE TELL IN’(真夜中へデビューしろ!!)
      2.ALL DAY LONG(今さら戻ってくるなんて)
      3.ZODIAK(不思議な十二宮)
      4.BELIEVE IN ROCK’N ROLL(夢見るロック・スター)
      5.PARAVOID(彼女はパラボイド)
      6.YOU NEVER KNOW(恋することのもどかしさ)
      7.RED LIGHT GIRL(街の女に恋してた)
      8.GO GO GO(愚かなあいつ)
      9.“BOYS”IN THE CITY(ボーイズ・イン・ザ・シティ)
      10.DEVIL WOMAN(デビル・ウーマン)
      11.FEEDBACK(理由なき青春)
      12.I’M A MAN(アイム・ア・マン・フロム・ザ・プラネット・アース


       
      にほんブログ村 音楽ブログへ
      にほんブログ村
      | 考証 ソロ活動 | 17:34 | comments(0) | trackbacks(0)
      CALENDAR
      S M T W T F S
            1
      2345678
      9101112131415
      16171819202122
      23242526272829
      3031     
      << July 2017 >>
      人気ブログランキングへ
      RECOMMEND
      RECOMMEND
      SELECTED ENTRIES
      CATEGORIES
      ARCHIVES
      RECENT COMMENT
      サーチする:
      Amazon.co.jp のロゴ
      PROFILE